第28回 AIオープンラボ (2026.07.10 開催)
イベント概要
- 日時:2026年 7月 10日(金)16:00 – 18:00
- 形式:ハイブリッド開催(対面 最大24名 + オンライン)
- 対象:AI 技術に興味のあるすべての方
- 主催:古賀マネージメント総研
最先端の AI トレンドを共有し、参加者同士でディスカッションする場です。 対面でもオンラインでも気軽にご参加いただけます。
当日のプログラム
16:00 – 17:10|セッション①
古賀 義隆(古賀マネージメント総研株式会社)
「Obsidian徹底解説-AI秘書の記憶の仕組みをライブデモで見せます-」

◆「AIは実は、記憶していない?」をテーマに、ClaudeやChatGPTなどのAIを業務で活用するうえで重要となる”記憶の仕組み”について紹介しました。AIに何度も同じ情報を伝えるのではなく、業務情報をAIが参照できる形で整えることが必要です☝
◆会議・顧問先・タスクなどの情報を蓄積し、AIが必要な情報を呼び出せる状態にすることで、AI秘書が単なるチャット相手から業務を支援する存在へ成長していくことを紹介しました。
◆AIは人間のように過去の情報を自然に覚えているわけではなく、質問のたびに関連しそうな情報をその場で読み込んでいます。そのため、AIの記憶力に頼るのではなく、必要な資料や情報をAIが読み取りやすい場所に整理しておくことが重要です。
◆Obsidianを使うことで、フォルダの中に埋もれがちな議事録や顧問先情報、タスクなどをリンクでつなげ、関係性を見える化できます。ノート同士を結びつけることで、AIも関連情報をたどりやすくなり、業務情報を活用しやすい”記憶の器”として機能します。
◆AI各社のメモリ機能には件数や内容の制限があり、中身を自由に見たり編集したりすることは難しい場合があります。一方、Obsidianでは自分のファイルとして議事録や顧問先情報を保存でき、AIを乗り換えても同じ情報を引き継げる点が大きな特徴です
◆実践例として、これまでSalesforce/Pardotで行っていたテンプレートメール配信やフォーム受付などの機能を、AI秘書を活用して置き換えた事例を紹介しました。単なるツール紹介ではなく、業務の仕組みを見直し、必要な機能を自社に合った形で再構築する取り組みを紹介しました。
◆AI秘書を活用して仕組みを作り直した結果、配信対象は500人以上から11,044人へ拡大し、追加コストは0円、効果測定用URLも0本から5本へ増加しました。既存ツールと同じことをするだけでなく、より柔軟で強い仕組みを自社で作れる可能性を紹介しました。
👉AIを本当に業務で活用するためには、AIに毎回情報を伝えるのではなく、AIが参照できる”記憶の器”を整えることが重要。Obsidianを活用することで、議事録・顧問先情報・タスク、資料などを自分のファイルとして蓄積し、AIが必要な情報を読み取りながら業務を支援できる環境を構築できます。
17:10 – 18:00|セッション②
近江 幸吉様/堤 絢乃様(SBモバイルサービス株式会社)
「ソフトバンクグループは生成AIをどう組織に浸透させているのか-本体の戦略と子会社の実践事例-」
■近江幸吉様「ソフトバンクグループにおける生成AI推進の実践と組織浸透」

◆SBモバイルサービス㈱の近江幸吉氏より、「AI導入ではなくて、組織変革を。」をテーマに、生成AIを現場で活用するための実践事例をご紹介いただきました。単にAIツールを導入するだけではなく、現場が自ら動き業務の進め方そのものを変えていくことの重要性が示されました。
◆「AIを利用し、業務を削減する」という明確な方針を示すことが、現場を動かす大前提。トップの本気度が伝わることで、管理職や現場にもAI活用の意識が広がっていきます。
◆AI活用の成果は、一部の部署や個人だけにとどめるのではなく、組織全体へ横展開してこそ価値が高まります。実際の業務削減事例や有効なプロンプトを吸い上げ、共有し、他部署が模倣することで、新たな活用事例が生まれる循環をつくることが重要です。
◆AI推進は、まず一人ひとりがAIを「使える」状態になることから始まり、次に部署や組織の業務フローへ組み込み、最終的にはお客様の価値向上につなげていく流れが重要です。個人利用から組織利用へ、さらに顧客価値の向上へと段階的に進めることで、AI活用を継続的な組織変革につなげることができます。
👉トップの明確な方針、鮮度の高い情報共有、成功事例の横展開、そして現場が使いやすい仕組みづくりによって、AI活用は一部の個人の取り組みから組織全体の力へ広がっていきます。
■堤 絢乃様「AI研修から実践へ」
◆生成AIを社内に浸透させるための流れとして、研修受講、実践による定着、社内体制と事例共有び3ステップが紹介されました。まずは社員のAIリテラシーを高め、実際に使う機会を増やし、現場で生まれた事例を共有することで、AI活用を組織全体に広げていく取り組みが示されました。
◆研修で学ぶだけでなく、全社員がカスタムGPTsを100個作成するなど、実際にAIに触れる機会を増やすことで、日常業務の中でAIを使う文化づくりを進めています。業務に直結しないテーマも含め、まずは数多く試すことで、AI活用の経験を蓄積し、成功・失敗事例を共有しながら組織全体の活用レベルを引き上げています。
◆従業員から寄せられる人事労務に関する問い合わせに対し、規則や各種規程をもとにChatGPTで自動回答するBotを作成した事例を紹介。これにより、人事担当者が個別対応していた問い合わせ業務を効率化し、月間工数を40時間から10時間へ削減。生成AIを社内問い合わせ対応に活用する具体的な効果が示されました。
◆不動産の建物賃貸借を例に、説明内容をボイスレコーダーで録音し、AIが必要項目を抽出、さらにデータ連携によって取引台帳へ自動転記する事例を紹介。これまで1件あたり60分かかっていた手作業の転記業務を10分まで短縮し、月間工数を30時間から5時間へ削減できる実践的な活用例として紹介されました。
👉生成AIを社内に定着させるためには、研修で知識を得るだけでなく、実際に使い、事例を共有し、現場の業務改善につなげていくことが重要。従業員向けちゃっとBotや書類データ化、音声データの自動台帳転記など、具体的な活用事例を通じて、AIが業務効率化や品質向上に大きく貢献できます。